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  イスラエル・ハマス紛争の背景  仲條拓躬2023/10/17(火) 07:13 
  ミネラルウォーターなど  仲條拓躬2023/10/14(土) 07:43 
  電気代がかかるのは冷蔵庫  仲條拓躬2023/10/14(土) 07:42 
  有機野菜と遺伝子組み換え食品  仲條拓躬2023/10/14(土) 07:41 
  プーチンの悲惨な体験  仲條拓躬2023/10/10(火) 17:43 
  ロッキード事件の真相は  仲條拓躬2023/10/10(火) 17:41 
  ロシア正教会について  仲條拓躬2023/10/10(火) 17:40 
  学びと遊び  仲條拓躬2023/10/05(木) 15:48 
  インボイス制度導入による問題点  仲條拓躬2023/10/04(水) 07:15 
  日英同盟協約交渉とイギリス外交政策  仲條拓躬2023/10/02(月) 15:11 






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イスラエル・ハマス紛争の背景
   投稿者: 仲條拓躬    
2023/10/17(火) 07:13
No. 7240
 
 
ロシアとウクライナの戦いは、ウクライナの反転攻撃に成果がなく、明らかなロシアが有利な状態となっています。日本の報道はアメリカを含む西側の情報なので、プロパガンダだったことがよく分かったことでしょう。ウクライナ軍の戦闘能力はなくなってきました。ところが今度は、ガザ地区でハマスがイスラエルに攻撃をしかけました。

イスラエルは、第2次世界大戦後、1948年5月に、パレスチナを実効支配していたイギリスによって建国されました。このイギリスの外交が、戦後の中東紛争の大きな原因でしょう。イギリス・アメリカ・フランスはイスラエルを支持しています。イスラエルとの和解はイスラエルのパレスチナ占拠を正当化することになってしまいます。

イスラエル建国後、第1次中東戦争から第4次中東戦争まで大きな戦争が続いています。中東地域の紛争は、世界インフレを起こす2度の石油危機となり日本の高度成長が終わってしまいました。今回の戦争が拡大し長期化すれば、石油を中東から輸入している日本にとっては、深刻な状態に陥ります。

国土がない民族、ユダヤ人が、ヨルダン川の流域に、エルサレムを首都として国家を作ることは、「シオニズム」と呼ばれてきました。ユダヤ教の聖地とするエルサレムに国家を作る運動です。イギリスは、ユダヤ人のロスチャイルドの資金を引き出すため、オスマントルコから奪って支配していたパレスチナへのユダヤ人国家の建設を宣言していたのです。

イスラエルと西側諸国は、パレスチナの西岸地区の自治政府を承認しています。一方イラン、シリア、スーダン、ロシア、中国は、ガザ地区のハマスを承認しています。パレスチナそのものが、ガザ地区のハマスの支配で分離された分断国家です。日本はアメリカの奴隷ですからもちろんイスラエル側です。

ハマスには、海外からの資金援助もあります。武器などはイランから、持ち込まれたことでしょう。イスラム原理主義のハマスと武器は地下都市にあり、西側諸国が得意な、ピンポイントの爆撃ができません。このため、地上戦になります。イスラエルのネタニアフは、ハマスの攻撃の計画を事前の知っていたという説もあります。

世界最強とも言われるイスラエルの秘密警察が、ハマスの攻撃計画を知らなかったというのは不自然です。国際的な常識として、ハマスには、イスラエルのモサドからパレスチナ人のスパイがはいっているはずです。イスラエルにとって、ハマスの動きは、国防の最重要事項だからです。

ハマスは、ネタニアフの計略に乗せられたのかも知れません。今回の奇襲は、同時多発テロとされた911事件や、真珠湾攻撃に似ているのです。イランは、イスラエルの包囲網を作りました。イスラエルは中東では、孤立しています。アメリカは空母を派遣し、イスラエルを支援しています。

これから日本国はどのような判断すればいいのであろうか。日本国が購入するトマホークは、マッハ5の超音速ミサイルを中国とロシアがもつ時代には、必要ないでしょう。肝心な情報は、日本では議会の議論になりません。国会は、国民の代表としての機能を果たしていません。国会は、根底からの改革が必要だと思います。

 





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ミネラルウォーターなど
   投稿者: 仲條拓躬    
2023/10/14(土) 07:43
No. 7239
 
 
空気と水はただと思っていましたが、東日本大震災後は水を購入して飲むようになりました。水道水の味が悪いことや健康を考えてのことです。日本のミネラルウォーターは降り注いだ放射能を考えると心配ですが、外国産のミネラルウォーターも安全なのだろうか。海外旅行に行くとアルコールばかり飲んでしまうのでよくわかりませんでした。

実は、ミネラルウォーターの原水に関する規定が改定され、農薬などの化学物質の混入に対して厳しい規制がかけられるようになりました。ときどき不純物の混入が発見され、商品が回収されるという事件も起きていますが、逆に言えば、それだけチェックが厳しいということです。

輸入物のミネラルウォーターは硬水が多いので、ナトリウムやカルシウムが日本の「名水」よりも多く含まれています。だから、飲みにくいと感じる人もいるのです。ナトリウムやカルシウムなどが、どれだけ含まれているかは、ボトルのラベルに詳しく表示してあるので気になる人はその表示を見て商品を選べばいいのです。

スーパーや小売店では様々な銘柄のミネラルウォーターが売られています。どれを購入していいのか迷うところです。まず、ミネラルウォーターの定義として、地下水など飲用に適した水を容器につめたものをいうのですが、水源やミネラル含有量の違いなどによって味や成分が違います。

各種のミネラルや二酸化炭素などが溶け込んでいる水をひとまとめにしてミネラルウォーターと呼んでいます。だが、なかには原料になる水のミネラル分が非常に少なく、人工的にミネラルを添加した水もあるのです。農林水産省では以下のように分類しています。

1.ナチュラルウォーター
特定の水源から採水された地下水で、ろ過、沈殿、加熱殺菌したもの。

2.ナチュラルミネラルウォーター
特定の水源から採水された地下水で、ミネラル分が溶け込んだもの。ろ過、沈殿、加熱殺菌処理のほか、複数の原水の混合、ミネラルの調整、空気にさらす、オゾン殺菌、紫外線殺菌で処理したもの。

3.ミネラルウォーター
ナチュラルウォーターを原料に加工した水で、処理方法はナチュラルミネラルウォーターと同じ。

4.ボトルウォーター
上記の3種類以外で飲用に適した水。純水、蒸留水、河川の面流水、水道水など。

このうち、最も天然に近い水が「ナチュラルミネラルウォーター」です。たとえば「南アルプスの天然水」「ボルヴィック」「エビアン」「ペリエ」などの銘柄です。水道水の水は人気がありません。水道水は危険などといった本が出版されたり、テレビでも水道水はダメだと言うからでしょう。若い人たちは水道から直接水を飲む事が少なくなっています。

しかし、水道水の供給にあたっては、厳密な水質基準が設けられていて、その基準をパスした水だけが家庭に送られています。下水道水や工業用水ならともかく、上水道の水なら、汚染されていても、浄化や殺菌をしてあるのでまず問題はないのです。とはいえ殺菌のため塩素(カルキ)を使っているのでカルキ臭さが気になるという人はいるでしょう。

水道水は名水とはいえないから、おいしさの点ではミネラルウォーターに劣ることは確かです。カルキ臭さが気になる場合は、一度沸騰させれば消えます。あるいは、冷蔵庫でしばらくの間、入れておけば空気中に発散します。水道水をおいしく飲むコツとしては、今いったように一度沸騰させたものを、冷蔵庫で冷やして飲む方法があるのです。水は冷たいとおいしく感じるからなのです(笑)

 





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電気代がかかるのは冷蔵庫
   投稿者: 仲條拓躬    
2023/10/14(土) 07:42
No. 7238
 
 
冷蔵庫の中はあまり食べ物を詰め込みすぎないほうがいいとよく聞きます。確かに、満タンだと、冷気が全般に行きわたらないので冷蔵効果が悪くなります。だが、ある程度は満タンの方がいいというのは、冷凍品同士が冷やし合うという効果があるからです。

また、突然のアクシデントで停電したときなどには、冷凍庫に物が多く入っているほうが、温度の上昇を抑えるので、全体の冷凍状態が守られます。一方冷蔵庫のほうは、冷蔵品の間に、やや隙間がある感じで保存すると、冷気が効率よく全般に行きわたります。

それが面倒なら、真ん中から上のほうに大きなものを置かないようにします。それは冷気が冷蔵庫内を対流するのを邪魔しないためです。冷蔵庫の上は物置になりがちです。何かとそのスペースに物を置いてしまいます。

しかし、節約するなら、何も置かないほうがいいのです。冷蔵庫にたまった熱は、冷蔵庫の背後の放熱放置だけでなく、冷蔵庫全体で放熱する仕組みになっているので、上に物が置いてあると、放熱がうまくいかなくなるのです。

このため、冷蔵庫の冷却センサーが余分に動かなければなりません。冷蔵庫の上に物を置かなければ電気の節約になるだけではなく同時に、冷蔵庫の寿命を延ばすことにもなるのです。

また、効率よく放熱させることを考えれば、冷蔵庫の横にも何も置かないほうがいいのです。どうしても壁のそばに置かなければならない時は、壁との間を10センチくらいは離す工夫をするといいでしょう。ちなみに年間で一番電気代のかかるものは冷蔵庫なのです。

 





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有機野菜と遺伝子組み換え食品
   投稿者: 仲條拓躬    
2023/10/14(土) 07:41
No. 7237
 
 
有機野菜は、一定の基準で作らなければ、有機野菜とはいえません。有機野菜の基準として主なものは、過去2年間化学肥料や農薬を一切使わない状態の土地で作られる事。栽培を始めてからも化学肥料・化学農薬を使わずに生産する事。隣の畑と9m以上離れていなくてはいけない事。などなど有機野菜の条件はいろいろあります。

これらの条件がきちんと満たされているかというのを、検査協会が検査して、認定されて、初めて有機野菜と認められます。この有機野菜の基準は法律で定められるようになって、日本農林規格で認められた有機野菜には有機JASマークがついているので、見て確認できます。違反すると1年以下の懲役または、100万円以下の罰金があるのです。

続きまして、遺伝子組み換え食品は本当に安全なのでしょうか。この食品をめぐって、食べてもいいかどうか、いろいろ取りざたされています。現在、日本で問題になっている遺伝子組み換え食品は、米国ではあまり口にしない家畜などのエサ大豆です。日本では、豆腐、納豆、味噌、醤油と大豆は食卓に欠かせません。

また、私の大好きなトウモロコシも問題化しています。遺伝子組み換え食品とは、ある生物の遺伝子に別の生物の遺伝子を組み込み、全く違うDNAを造って栽培された作物です。こうした遺伝子組み換え技術の農産物を遺伝子組み換え作物といい、これらの作物を原材料とした食品を遺伝子組み換え食品と呼んでいます。

それにしても、どうしてそこまでして農産物を作る必要があるのだろうか。それは害虫に強く栽培しやすい作物を収穫するためです。つまり、農業の合理化で結論からいえば、害虫が食べられない作物が遺伝子組み換え作物ということです。ならば、害虫が食べられない作物を人間が食べても平気なのだろうか。

生産者側では、安全だといっているが実際には未知の部分が多いのです。人間が食べて病気になるということは長期的に見ないとわからないが、アレルギーを誘発する可能性はあります。さらに、続けて食べていると毒性を発揮するかもしれません。発がん性への不安もぬぐえない。生殖機能への影響もあるかもしれない。

体内に蓄積する慢性の毒物に関しては、まだ研究は充分に行われていないので、日本人が人体実験されている最中です。日本人の食卓に欠かせない醤油は、既に原料として遺伝子組み換え大豆を使用しています。日本の大豆の自給率は2〜3%と低く、大半をアメリカから輸入しているのです。

大手の醤油メーカーでは、こうした輸入大豆を使用しているので、組み換え大豆も原料として使用する事になっているのです。キリンビールには、遺伝子組み換えトウモロコシが使用されています。家畜の飼料や加工食品の原料となるフィールドコーンは、日本では殆ど生産されていないので、大半はアメリカから購入しているのです。

遺伝子組み換え食品は、虫を殺す毒を持っていますので農薬は必要ありません。生産コストは安く済むでしょうが果たして人間が食べても平気なのか?日本人は実験台になっています。ハワイでは、遺伝子組み換えパパイヤが見つかり問題になりました。遺伝子組み換えを行ったパパイヤにウイルスが繁殖してリングスポット病という病気が発生します。

パパイヤ農業全体が崩壊する危機に追い込まれました。有機栽培農業で 古くからのパパイヤを作っている農民たちは、自分たちの有機農業栽培の認証が失われると恐れています。さらにインドでは、独バイエル社がインドで遺伝子組み換え作物の商品化を行うのを断念して、撤退を表明しました。

バイエル社が開発実験をしていたのは、キャベツとカリフラワーの遺伝子組み換え作物で、バイエル社はすでにイギリスでの研究から撤退しており、オーストラリアでの商品化も断念しています。干ばつに見舞われて食糧不足のザンビアに緊急援助で米国は国産のトウモロコシを送ったのだが、遺伝子を組み換えが混入していたので、受け取りを拒否しました。

米国も国連も安全だから受け取るようにとお願いしましたが遺伝子汚染を恐れるザンビア側の姿勢は変わらなかったのです。飢餓に苦しんでいるザンビアが受入れを拒否したことには驚きました。それなのに、日本は、遺伝子組換え原料を使った物に有機大豆100%と表示し、豆腐や納豆の3割に、遺伝子組換え大豆が使われていたことが判明しています。

このような悪質な企業名・商品名を国民に公表すべきです。新しい実験的証拠では、遺伝子組み換え作物のトランスジェニック遺伝子(外来遺伝子)は消化器官に生息する細菌に移ることができることが示されました。この発見は、長期的に見れば我々の健康を害する恐れがあります。日本人は毎日知らないで遺伝子組み換えされた大豆を消費しています。

この事実は遺伝子組み換え植物から腸の微生物や腸に生息する細菌やヒトの小腸上皮細胞にトランス遺伝子が導入される可能性を示しています。英国のニューキャッスル大学の研究者達は正常な消化管を持つ成人12人と回腸人工肛門をもち排泄袋を使う人の7人を選んで研究をしました。

そして大豆バーガーや大豆ミルクシェーキを食べさせ被験者の糞便や排泄袋の中の排出物にトランス遺伝子(除草剤抵抗性の遺伝子)があるかどうかを分析したところ、糞便の中では見つからなかったが、排泄袋からは同じトランスジェニックDNAの断片が全員の排泄物から回収されたそうです。

つまり、トランスジェニック遺伝子は小腸で生き残ることができることを示しているのです。以上の研究結果から、トランスジェニック食品の抗生物質耐性遺伝子が小腸の細菌のゲノムに導入されるかもしれないという重大な懸念が生じたのです。

遺伝子組み換えに反発する国がこれだけある中、深まる健康と環境に対する影響の懸念、アメリカを中心に遺伝子組み換え作物の栽培が急激に拡大しています。食の安全性だけでなく、農薬などの土壌などの環境生態系への影響まで含めた総合的な対策が急務なのですが、遺伝子組み換え作物を喜んで受け入れる日本の大企業や日本政府は利益だけを求めて一体何を考えているのであろうか。未来が不安になるだけです。

 





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プーチンの悲惨な体験
   投稿者: 仲條拓躬    
2023/10/10(火) 17:43
No. 7236
 
 
プーチンの個人的なトラウマがあります。プーチンが生まれたのは現在のロシアのサンクトペテルブルクです。もともとロシア帝国の首都があったところで、ロシア語で「聖ペテロの街」を意味します。

ピョートル(ペテロに由来するスラブ系の名前)大帝が、自分の名前にちなんでつけたといわれています。ところが1917年、ロシア革命が起きた後、サンクトペテルブルクは西側(ヨーロッパ)に近すぎるということで、モスクワに首都を移しました。

そしてサンクトペテルブルクは「レニングラード」 (レーニンの街)と名前を変えます。ロシア革命を起こしたソ連建国の父ウラジーミル・レーニンにちなんで改称されました。ここにドイツが攻めてくるのです。

レニングラードはドイツ軍によって完全に封鎖され、結果的に水や食料、医薬品が一切入って来なくなりました。すでに生まれていたプーチンの兄は、腸チフスにかかり、薬が手に入らず死んでいます。

餓死者が次々に出て、プーチンの母親も栄養失調で死ぬ寸前でした。後、母親の体調が回復し、プーチン少年を生むことになるのです。プーチンが生まれたころのレニングラードは廃墟でした。

プーチン少年は、病死した兄のことなど、悲惨な体験を聞かされて育ったはずです。少年時代、「他国の侵略を受けたらいかに酷い目に遭うか」を徹底的に叩き込まれたのです。プーチン少年はKGBのスパイになりたいと懸命に勉強し、レニングラード大学に入学します。

そこでリクルーターから声をかけられ、晴れてスパイになるのです。ドイツ語要員として東ドイツのドレスデン支局に配属されたプーチンでしたが、ベルリンの壁が崩壊すると、あっという間に東ドイツという国がなくなってしまいます。

ソ連に戻ったら、ソ連もなくなってしまいました。なんとかドイツ軍を追い出し、ソ連はドイツに勝利します。この体験は、いまのプーチン大統領に大きな影響を与えているでしょう。

 





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ロッキード事件の真相は
   投稿者: 仲條拓躬    
2023/10/10(火) 17:41
No. 7235
 
 
ロッキード事件に関係した元特捜検事は「どっちが本当かはわからない。密室でのことだから。二人とも、自分で言っているだけだから」と口をにごしています。美談が一人歩きしているだけで、結局、真相はやぶの中なのです。

特捜部の取り調べ方法や供述調書の作文疑惑も、なにも今に始まったことではないことに気づくのです。それはゼネコン汚職事件などでも見られるように、ロッキード事件から脈々と続いている悪しき伝統のようなものなのです。

しかも、ロッキード事件の際、弁護団の中で「検事調書の信用性を争うのは失礼だ」と言った裁判官出身の弁護士がいたというが、こうした検事調書依頼癖が裁判所に蔓延し、法廷で供述調書の信用性に疑念を抱かず、「検事調書=真実」という発想が裁判所にあるとするなら、それはもはやチェック機構を果たせないばかりか、 特捜検察の暴走をさらに助長するものなのです。裁判所にも責任の一端はあるのです。

事件当時の航空機商戦の状況から見て、丸紅は、全日空へのトライスター売り込みに本当に窮していたのだろうか。丸紅から田中角栄への請託は本当にあったのだろうか。嘱託尋問の証拠能力について判断は分かれましたが、その整合性はどうつけるのか。

検察側が描いた四回にわたる五億円授受の構図は、どの証拠によるものなのか。事件をあらためて客観的に検証すると、いずれも証拠上、解明されているとは言いがたいのです。誰かがウソをついているのだろう。そしてそれは、検察当局の可能性もあるのです。

田中角栄に対する裁判は、1977年1月27日に始まり、一審判決は1983年10月12日。懲役4年、追徴金5億円の実刑判決を受けた田中角栄はすぐに控訴しました。2審は控訴を棄却し、裁判は最高裁までもつれ込んだのです。

田中角栄は上告審に係属中の1993年12月16日病死したため、最高裁は「公訴棄却」の決定を下し、裁判は終結しています。「公訴棄却」の決定とは、あくまで検察側の起訴を無効とする判断で、田中角栄が一、二審どおり有罪ということではないのです。

田中角栄が病死したころ、最高検幹部からこんな話を聞いたという記事があります。「これで最高裁はホッとしただろう。これまで田中への判決を書けなかった、いや、書きたくなかったのだから・・・」だれも田中角栄の判決を書きたくないのです。証拠の適法性はもちろんのこと、それほど不透明な事件だったということを証明しています。

にもかかわらず、検察と裁判所は、田中角栄の死ですべてを封印してしまったのです。ロッキード事件は、検察の歴史の中で高く評価され、東京地検特捜部の代名詞になっているのですが、その問題の捜査手法は、当たり前のように特捜部に引き継がれ、裁判所もそれを見逃す結果になっているのです。

特捜部経験のある元検察首脳は「ロッキード事件の悪しき習慣がそのまま罷り通っている」と言ったように、ロッキード事件以降の特捜検察は反省のないまま、その呪縛を引きずっているのです。

 





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ロシア正教会について
   投稿者: 仲條拓躬    
2023/10/10(火) 17:40
No. 7234
 
 
「ロシア正教」とは何か。世界史で必ず登場するローマ帝国。当初はキリスト教を認めませんでしたが、次第に信者が増えてきたことから、西暦313年に公認し、西暦392年、テオドシウス帝がキリスト教を国教とします。

しかし皇帝は3年後に死去し、ローマ帝国は東西に分裂します。これに伴い、キリスト教も東西に分裂しました。西ローマ帝国のキリスト教は、ローマ・カトリック(西方教会)です。その後、時間をかけてヨーロッパ全土に広がっていきます。

やがて、宗教改革が起こり、プロテスタントと分裂します。一方、東ローマ帝国(のちにビザンツ帝国。首都=コンスタンティノープル)は、ギリシャ正教(東方正教会)からスタートし、 北 (東欧など)に影響力を広げていきました。

当初は拠点が異なるだけで1つのキリスト教だったローマ・カトリックと東方正教会ですが、両教会は対立が激しくなり、11世紀になるとお互いがお互いを破門するという形で分裂し、別の道を歩みます。

ちなみにカトリックとは「普遍的」という意味で、西のローマ・カトリックは、ローマ教皇を頂点とするピラミッド型の組織となっています。世界のカトリックの信者は、みんなローマ教皇に従わなければなりません。

一方、「正教」とは、「オーソドックス=正しい教え」を意味します。東方正教会では、各国の教会は対等です。国ごとにおのおの独立した教会をつくり、それぞれの国に総主教がいます。全体を統括するようなトップはいないというのが東方正教会の特徴です。

とはいえ、筆頭格は、歴史的な経緯からギリシャ正教発祥の地のコンスタンティノープル総主教となります。東方正教会はギリシャ正教会から始まり、アルメニア正教会、グルジア(ジョージア)正教会、セルビア正教会と、それぞれが独立した教会をつくっていきました。

ところが例外があるのです。ロシアとウクライナとベラルーシは、3つがまとまってロシア正教会の管轄下に入ります。そして、ロシア正教の総主教が3カ国のトップになります。ロシア正教会には、正教会における最高位聖職者である「総主教」がいたのですが、ウクライナ正教会、ベラルーシ正教会には総主教がいなかったのです。ワンランク下の階級の「府主教」だったのです。

 





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学びと遊び
   投稿者: 仲條拓躬    
2023/10/05(木) 15:48
No. 7233
 
 
愛知県は今年度から、名古屋市を除く県内全53市町村が「ラーケーションの日」を導入しました。ラーケーションとは、子供の学び(ラーニング)と、保護者の休み(バケーション)を組み合わせた、平日だからこそできる学校外での自主学習活動です。

愛知県は「休み方改革」というプロジェクトが進められており、ラーケーションはそこから生まれた制度のひとつです。「休み方改革」は、県民全体のワーク・ライフ・バランスの充実と生産性向上による地域経済の活性化の実現を目指すため、愛知県が経済界・労働界・教育界とともに推進している運動です。

「ラーケーションの日」を作った理由については、以下のように説明されています。県全体のワーク・ライフ・バランスの充実と生産性向上による地域の活性化を目指しており、その一環として「ラーケーションの日」が生まれました。

また、県内では、土曜日に働いている方が約45%、日曜日に働いている方が約30%おられ、休みの日に子供と一緒に過ごすことが難しい家庭が少なくありません。そうした家庭でも、平日の保護者が休みの日に、子供と一緒に学び、活動することができる日として、「ラーケーションの日」を作りました。

製造業やサービス業が盛んな愛知県では、土日出勤平日休みの保護者も少なくありません。通常、土日が労働日である保護者に合わせて平日に子供を休ませると欠席扱いになってしまいます。しかし、この制度を利用すれば「出席停止・忌引等」扱いになり、子供にとって不利益にならないのです。

子供の主体的な学び・体験的な学びを応援するという目的とともに、保護者が平日に家族と過ごす時間を確保することも、ラーケーション導入の目的です。また、「県民の日学校ホリデー」も今年度から実施されます。

「県民の日学校ホリデー」の実施日は一部を除いて11月24日(金曜日)、5つの市のみ
11月27日(月曜日)に実施されます。「県民の日学校ホリデー」も「ラーケーションの日」と同様に「休み方改革」プロジェクトの中から実施される新しい制度のひとつです。

前述の2つとも「家族と過ごし、楽しみながら学ぶ」という新しい制度ではあるのですが、「遊びながら学ぶ」という視点でいえば、国際条約である「子どもの権利条約」(1989年採択、日本は1994年から批准)にも繋がるように思います。

「子どもの権利条約」第31条
締約国は、休息及び余暇についての児童の権利並びに児童がその年齢に適した遊び及びレクリエーションの活動を行い並びに文化的な生活及び芸術に自由に参加する権利を認める。

締約国は、児童が文化的及び芸術的な生活に十分に参加する権利を尊重しかつ促進するものとし、文化的及び芸術的な活動並びにレクリエーション及び余暇の活動のための適当かつ平等な機会の提供を奨励する。

ラーケーションをただ「休みの日が増えた」と思っている人がいるかもしれません。玩具会社のボーネルンドは、ホームページ上で「あそび」と「娯楽」との違いに言及しています。「あそび」とは「子ども自身のやってみたいという動機から自発的に始まるリアルな体験」とし、その結果、「あそび」が人を育んでいく、としています。
新しい制度をうまく活用して、子供たちがいろいろな体験をできると良いと思います。

 





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インボイス制度導入による問題点
   投稿者: 仲條拓躬    
2023/10/04(水) 07:15
No. 7232
 
 
2023年10月1日からインボイス(適格請求書)制度がスタートしました。請求書・領収書の受け取り方、あるいは経理処理など、さまざまな人に大変な手間がかかるようになったのではないかと推察します。改めて、インボイス制度の問題点や懸念点を整理したいと思います。

新しいインボイス制度の運用には、ソフトウェアやシステムの変更、教育やトレーニング、専門家のコンサルティングなど追加の費用がかかると思います。事業が小規模になればなるほど、相対的に負担増に苦しむ企業が出ることは前から分かっていました。

費用だけではありません。おそらく、インボイス制度の理解や運用開始をするために多くの時間と手間を費やしたものと思います。インボイス制度に対応している時間がかかると普段の仕事ができない、という状況になり、さらに重い負担となります。運用が破綻すると、制度に適応できずに誤った届出を提出してしまう可能性もあります。

インボイス制度を原因とする電気料金の値上げは、電力会社だけ国によって対応がされるのは公平ではないという意見が聞かれます。インボイス制度が不公平な影響を与えることが懸念されます。

以前、国税庁のサイトで、個人事業主の本名が含まれたデータをダウンロードできる問題もありました。今でも、登録番号を知っていれば、サイト上で本名を知ることができます。インボイス制度に関連するデータの収集、保管、共有にはプライバシーやセキュリティの懸念が伴います。

制度は適切に運用されなければなりませんが、複雑なために課題も伴います。さらに、岸田首相は開始間際になって「支援策を検討する」と言い始めました。さらに複雑になりそうです。政府機関等の処理能力が破綻する可能性があります。

この制度導入により、税収が増えると言われています。しかし、税収以上の莫大なコストがかかることがわかっています。特に個人事業主の手取り収入は間違いなく減るでしょう。生活に密接に関わっている多くの個人事業主がインボイス制度により廃業を考えていると聞きます。今後、そうした形でインボイス制度の影響が出てくるかもしれません。

 





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日英同盟協約交渉とイギリス外交政策
   投稿者: 仲條拓躬    
2023/10/02(月) 15:11
No. 7231
 
 
日英同盟協約調印後、二週間経った2月13日、ランスダウンは上院において、軍事的に分かれた勢力の中でイギリスのみが単独で生きていくことはできないと指摘した上で、次のように述べています。

「世界平和の維持に寄与するものが、すなわち協約である。そしてその協約は、もし不幸にして平和が不可能となっても、少なくとも紛争を局地化してくれるであろう。」イギリスにとっての日英協約の重要性は、彼のこのスピーチに集約されています。

孤立からの離脱を窺わせる発言はあるものの、彼が強調したかったことは「世界平和」のことです。彼が言う「世界平和」は、イギリスの「帝国の利益」防衛という目的のために必要不可欠であったということです。

つまり、平和によって初めてイギリスの自由な通商活動が保障され保持されるのです。そのためにイギリスは、ロシアとの世界規模での交渉を必要としました。その際イギリスは、東アジアにおいては清国における自国の権益が侵害されない限り、ロシアの満州政策には反対しなかったのです。

そして「反ロシア」で敵対するのではなく、むしろ何らかの相互理解を求めること、これがランスダウンの対ロシア政策の基本でした。これはすなわち、1899年4月のスコット=ムラヴィヨフ協定ですでに示されているとおり、ソールズベリが19世紀末から続けてきた政策であり、この意味でイギリスの伝統的外交政策だったのです。

繰り返えしますが、日本との同盟協約交渉も、イギリスにとってはロシアとの相互理解を求めた伝統的外交政策の延長線上にありました。したがってこの協約も、一連の対ロシア政策の目的に合致した、あるいはそれを補完する目的を持っていたのです。

ソールズベリ内閣は、日本との交渉に先がけて、ロシアと交渉をおこなっていました。結果的にはロシアとの交渉が失敗したことをうけて、ソールズベリ内閣は日本との本格的な交渉に入ったのは事実です。

しかし、このことは、イギリスが東アジアにおいてロシアと敵対することを意味しているのではないのです。したがって、日本との同盟交渉も「反ロシア」ではなく、「反ロシアではない協定」の模索の結果だったのです。


 






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