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コタンBBS

違星北斗研究会
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 書評  [返信] [引用]
北斗は自分からは「歌人」と名乗らなかっただろう。ましてや「アイヌの歌人」とは。

しかし彼は人から歌人と呼ばれた。

彼は歌人として認められるためではなく、

アイヌのいう一民族を救うために筆を取った。

そして、広く発表できる場に、掲載可能な形式で書いた。

何も品評されるためではない。
現代の歌人には想像もつかないかもしれない。

趣味や風流や道楽や自他の娯楽のために歌を読むのではなく、
自らの属する民族が「滅びゆく民族」「アイヌはもういなくなる」と言われ、言葉による抹殺で消しさられそうになったとき、言葉による存亡の際に、
武器でもテロでもなく、歌と言葉で戦った歌人
がいたということだ。

美しい、風流な、洒落た、技巧の巧みな、そんな細工物のようにこしらえた短歌を品評するのが歌人ならば、

違星北斗は歌人ではないかもしれない。

だが、短歌で世界を変える、自分を、家族を、民族を救おうとし、そして実際に小さくない影響をアイヌ民族に残した、「英雄」だ。
·
2021年9月15日
『違星北斗歌集 アイヌと云ふ新しくよい概念を』|感想・レビュー・試し読み https://bookmeter.com/books/18125113

2021年9月19日
あらー朝日新聞に『違星北斗歌集』が紹介されてるの!? 買って来よ!


本日9月19日付の朝日新聞 朝日歌壇の短歌時評に『違星北斗歌集』が取り上げられています。
ここに書かれた「難しさ」。
私もまさに最近Twitter上で見た「ただ言いたいことを言ってるだけでエレガントじゃない」(大意)という北斗の短歌への評価につながるものだと思います↓

北斗の短歌を理解するには、受け取る読者にも前提となる知識、当時のアイヌの置かれていた状況の知識が必要なので、知識も興味もない人が、ただ北斗の歌をそれだけ読んでもよくわからない。技巧の下手な、アイヌによる自己弁護だけの歌に読めてしまう。

そして、これは90年前に北斗自身が当時の歌壇の人々に言われてきたことそのものでもある。
(「私の短歌」序文)

読み手をとりまく、アイヌに対する意識、社会的な常識が、(一部の人を除き)それほど変わっていないということでもあるのだと思う。

なので、『違星北斗歌集』では、きちんと違星北斗の生きた時代のことを解説で書いたつもりです。北斗作品の鑑賞に必要な知識も一冊で読めるように工夫しました。
宣伝でした。

違星北斗歌集 アイヌと云ふ新しくよい概念を (角川ソフィア文庫)

·
2021年9月21日
違星北斗の書評はとても嬉しいが「アイヌの啄木」というキャッチーだが人物にそぐわない仇名が広まっていくのは困ったな。

·
2021年10月9日
「図書新聞」10月16日号の岡和田晃さんの記事で『違星北斗歌集』をご紹介いただきました! 驚くべきことに! ありがとうございます! マークさんの『アイヌ通史』の下!


2021年9月26日
あ、赤旗でも紹介されたの? どうやって入手できるんだろ?
https://twitter.com/akahatabunka/status/1442011202482180097?s=20&t=ul-GNOA6tXI43Yvpwgy0rw

2021年10月23日
北海道新聞夕刊カルチャー面で、岡和田晃さんに『違星北斗歌集』をご紹介いただきました。

ありがとうございます!


2021年10月26日
岩波書店のサイト「B面の岩波新書」の岡和田晃さんの評論の中で、『違星北斗歌集』をご紹介いただきました!
https://t.co/jStPy8YNj7

2021年10月31日
北海道新聞に『違星北斗歌集』の書評が掲載されました。

評者は『近現代アイヌ文学史論』の須田茂さんです。

2021年10/31道新朝刊読書
■<ほっかいどう>違星北斗歌集
などなど。

·
2021年11月2日
「角川短歌」11月号に『違星北斗歌集』の書評が掲載されています。評者は河路由佳さんです。

·2021年11月4日
『望星』11月号(東海教育研究所)に『違星北斗歌集』の書評が掲載されました。

評者は文芸評論家の佐藤康智さんです。

https://tokaiedu.co.jp/bosei/

 
管理人  ++.. 2022/02/06(日) 20:55 [688]





 ツイッターより  [返信] [引用]

2021年11月7日

もうさ、北海道の縄文、続縄文、擦文文化は「縄文アイヌ文化」「続縄文アイヌ文化」「擦文アイヌ文化」、近世のアイヌ文化は「近世アイヌ文化」とか呼んだらどうなのかな。それぞれの文化の担い手が連続性を持っているといことが、よくわからん人が、間違えたり勘違いしたりできないように。



2021年12月31日
本日12月31日から明日1月1日に移り変わるくらいの時間帯が、違星北斗生誕120年になります。北斗さん、おめでとうございます!

1月26日
本日1月26日は違星北斗の命日です。93年前の1月26日午前9時、違星北斗は亡くなりました。


1月26日
https://mairi.me/-/1032518
こういうのもあるのだね。



 
管理人  ++.. 2022/02/06(日) 20:20 [687]





 ケマフリ  [返信] [引用]
.jpg / 70.2KB

NHK「#ダーウィンが来た」でケイマフリ(ケマフレ)特集。

シャモの言葉でもケイマフリだよ、北斗さん。


水けってお尻ふりふりとんでゆく ケマフレにわいた春のほゝえみ 

ケマフレはどこからくるかいつもの季節に またやってきた可愛水鳥 

建網の手あみのアバさ泊まってて 呑気なケマフレ風に吹かれる 

人間の仲間をやめてあのやうな ケマフレと一しょに飛んでゆきたい 

人さまの浮世は知らぬけさもまた 沖でケマフレたわむれてゐた 

https://twitter.com/kiyamashina/status/1469983170951278593/photo/1

 
管理人  ++.. 2022/02/06(日) 20:09 [686]





 北斗ノートより  [返信] [引用]
北斗ノートより
「我等は自覚さへすれば救れる、生る、植る。
代表的正直者 杉本竜太郎
孝子 喜一氏
中興の偉人 中里
無名の壮士 安之助
最初の文士 雪枝子」

この雪枝子は知里幸恵のこと、
安之助は山辺安之助、中里は中里徳太郎。喜一は余市の友人杉本喜一、杉本竜太郎はその父瀧太郎かな。

 
管理人  ++.. 2022/02/06(日) 19:59 [685]





 無題  [返信] [引用]
【新発見】違星北斗の手紙(金田一京助宛)大正14年5月25日
豊多摩郡阿佐ヶ谷大字杉並村成宗三三二
金田一京介先生
机下

T様より、違星北斗の手紙の写しを発見した旨、お教えいただきました。
拝見すると、うち1点が新発見でした。
--------------------------------
前略
 昨日は誠に有がとう存ました
 殊に大好物なお汁子 沢山ご馳走様になりまして 御礼の申上げ様もありません
 あれから代々木の藤田様のお宅に行く ついでに久保寺様方に立寄りました
 ちやうどお留守でした そこのご主人は また 僕の先生(小学校)のそのまた先生なんでした ウレシカッタ
 そこからすぐ藤田様方に行き また愉快に遊び日曜の一日を過しました
 先生 如何でしたでせう 例のアイヌのことは 私しも大へん心配してゐました
 アイヌから一人でも能力のある者を出したい 私しは ホントウニ アイヌであって しれが売り物でないことを 望ましい処から 昨日は 遂(つ)い 失礼を語菜を申し上げたのであります どうぞ御海容を下ませ
 本日 東京日々新聞に戸田直斎?博士談「アイヌに就て」彼らは蛮人にあらず 系統は西洋人に近い……曰々の記事がありました
 こうしてアイヌでない人によって立證されることは 誠に感謝の次第であります 
 戸田氏はアイヌの少年(一三)を自宅に置いて教育してゐるそうです ナント云ふ 有りがたいことでせう 蔭乍ら拝んで居ります
兎に角く 今はアイヌの幸福の秋である様に思れます ちゃうど今までのと反対に同情に満たされてゐるのです
有りがたい時代に生れ合せたことを感謝致し舛。外部から證據たてられるより 内部から実證することを大切だと思います
それは 同情は ともすれば我等民族■惰弱に流れやすい欠点の多く持ってゐることを思ふからであります。
先日の問題を西川先生に相談しました(希望の件)三十一日(日曜日)にまたお伺い申上げます 先は一寸御礼申ます

四谷区三光町一五〇 市場協会内 違星北斗

--------------------------------
いろいろと新発見もあり、また「なるほど」と空白を埋めたり、なんとなく予想していたことを補強してくれる内容もあったり。
後で解析したいと思います。

 
管理人  ++.. 2022/02/06(日) 19:56 [684]





 メモ 違星北斗歌碑について  [返信] [引用]
違星北斗の墓にはモデルとなる建築物があったようですね。

https://sapporowalk.sakura.ne.jp/tanoue/1956/iboshi/

 
管理人  ++.. 2021/06/26(土) 16:31 [683]





 エカシとイカシ  [返信] [引用]
アイヌ語で老翁のことを「エカシ」というが、北斗は主に「イカシ」を使う。

これは「余市方言」であると思っていたが、本当にそうなのか?という疑問があって、いろいろ調べてみた。

北斗がイカシを使っているのは

小樽新聞「フゴッペ」「わが家名」では
「オソツ(ヲ)クイカシ」「ヌプルランイカシ」を使用
→死後の「コタン」では「エカシ」に直されている。

「烏と翁(パシクルとイカシ)」
は初出「子供の道話」では「イカシ」
コタン掲載の小樽新聞版も「イカシ」

「郷土の伝説 死んでからの魂の生活」
これは初出「子供の道話」では「イカシ」。
コタン掲載時は「エカシ」になっている。


東京時代のノートには「エカシ」とあるのですが、これは東京時代のものですので、東京の学者の本を読んだりして、影響が あったのかもしれないと思っています。

それから、これは北斗の筆になるものではないですが、北斗の死後、昭和5年 の北海タイムスの記事で、兄の梅太郎への取材ですが、
 オタルナイのザンザラケップから海の神の怒りを買って村を滅ぼされ、小舟に 乗って漂流したという違星家の祖先を「コタンパイガシ」と書いています。


 このように、北斗は主に「イカシ」を使用し、
 新聞雑誌ではそのまま「イカシ」なのが、
 「コタン」掲載時に「エカシ」に直されるという流れがあるように思います。

 
「小樽教育地図研究会」が2010年に出した
『小樽・余市アイヌ語の研究―後志・日本海側地方への試み』
(編者・岩井真澄、大関洋平、並木翔太郎)という研究書(小冊子)

 で、小樽・余市の江戸時代の通詞の語彙集を集めた資料がありまして、

 A「蝦夷言葉集」
 B「イロハ番付阿異野事葉」
 C「蝦夷西場所アイヌ語事典」

 の3つの通詞の語彙集の語彙を集めていまして、その中に、当時のアイヌの通 詞が使った語彙として、

 A では「祖父 イカシ」
 B では「祖父 イカシ」
 C では「祖父 イカミ」(写し間違い)

 となっているのを確認しました。
 
 いずれも、北斗の時代に関係なく、江戸時代の通詞が「イカシ」と聞き取り、 話していたと判断できるので、これをもって、
「イカシ」は余市(後志)方言としても問題ないのではないかと思いました。

(ただし、3つの資料は共通の文書から派生したものではないかということらし いので、そのへんはエビデンスとしては弱いのかもしれませんが)。

「イカシ」が江戸時代より余市アイヌによって話されていたの が、和人の通詞にはそう聞こえた、ということだと思いますが、
 それは、エ/イ音どちらとも取れる発音だったのかもしれないですが、教育を 受けた北斗や梅太郎なんかが「イ」を選んで書いているのですが、
 とはいえ、北斗や余市アイヌは

 イボシ=エボシ
 タキジロウ=タケジロウ
 イサン=エサン

 と、「い」「え」の混同がみられるのは地元の郷土史家の方にも確認したことがあります。


 
管理人  ++.. 2021/06/19(土) 05:39 [682]





 HP修正  [返信] [引用]

トップページと、コタン文庫を修正しました。

修正内容は「違星北斗歌集」についての記述を追加。
それと「コタンノート」へのリンクも加えてあります。

Goliveが使えなくなり幾星霜。HTML手打ちでなんとかしのいでいますが、
Table(表)を使ったページの更新はなかなか面倒です。
 年譜にいたっては、Tableを駆使しすぎていて、HTMLではもはや更新不可能…。
 エクセル版のPDFをアップして、そこにリンクするようにしようか…

 
管理人  ++.. 2021/06/15(火) 00:56 [681]





 『違星北斗歌集』刊行のお知らせ  [返信] [引用]
 長らく違星北斗の遺稿集『コタン』が絶版でしたが、それに代わる遺稿集が発行されることになりました。

………………

『違星北斗歌集 アイヌと云ふ新しくよい概念を』著者 違星 北斗
(角川ソフィア文庫)

発売日:2021年06月15日 商品形態:電子書籍

「アイヌの啄木」と呼ばれた歌人の心の叫び。

「アイヌと云ふ新しくよい概念を内地の人に与へたく思ふ」
「滅亡に瀕するアイヌ民族にせめては生きよ俺の此の歌」
「滅び行くアイヌの為に起つアイヌ違星北斗の瞳輝く」

先住民族アイヌが公然と「亡びゆく民族」の烙印を押され、本来は「誇り高き人間」「立派な人」という意味を持つ「アイヌ」という言葉が侮蔑の響きをもって使われていた大正時代から昭和のはじめ。アイヌ民族復興のために立ち上がりその生涯を捧げ、病のため27歳で早世した歌人がいた。文庫ではじめて違星北斗の短歌、俳句、詩、童話、散文、ノートの記録を集める決定版。

【目次】
違星青年 金田一京助

短歌
医文学/小樽新聞/新短歌時代/北海道人/志づく/私の短歌/はまなすの花/ウタリ之友

日記
大正十五年七月十一日から絶筆

俳句
句誌にひはり/医文学/俳句/北海道 樺太新季題句集/月刊郷土誌よいち


冷たき北斗/大空

童話・昔話
熊の話/半分白く半分黒いおばけ/世界の創造とねずみ/死んでからの魂の生活/烏と翁/熊と熊取の話

散文・ノート
ウタリ・クスの先覚者中里徳太郎氏を偲びて/ぶちのめされた民族が/アイヌの一青年から/春の若草/我が家名/淋しい元気/淋しい元気/コクワ取り/アイヌの誇り/疑うべきフゴッペの遺跡 奇怪な謎

手紙
自働道話/子供の道話

コタン創刊号
目次/巻頭言 白路 凸天生/アイヌ神謡集序文コタン 知里幸恵/偽らぬ心 凸天/生活 自覚への一路 浦川太郎吉/「アイヌの姿」 北斗星/心の日記(後藤静香)/断想録(其ノ五) 十一州浪人/コタン吟(其ノ二) 十一州浪人/はまなし凉し/編輯余録/奥付

解題・語注
違星北斗年譜
解説 違星北斗その思想の変化  山科清春

https://www.kadokawa.co.jp/product/322003000263/
………………

タイトルは「歌集」ですが、遺稿集『コタン』の内容を網羅し、さらに新発見の道話・手紙・ノートなどの文章を収録。

350ページですが、うち90ページは「解題」「年表」「解説」を私が描き下ろしています。

違星北斗の生涯と思想の変化を解説しているので、コタンよりも分かりやすくなったと思います。

 
管理人  ++.. 2021/06/04(金) 01:02 [680]





 ラストアイヌの中の北斗  [返信] [引用]
「ラストアイヌ」という森竹竹市の評伝の中に当然、違星北斗のことも出てくる。
その中で当サイトの情報を使用しているのだけれど、ちょっと北斗に関しては、読み込みが足りないというか、理解が足りない気がする。
…やはり、原典にあたろうよ、とは思うわけです。

そうしないと、周辺の経緯や背後の状況などがわからない。このサイトに載せているのは北斗に関する(表に出せる)記述だけであって、それを出すためには、その数倍もの資料を読み込んでたりするわけで…。
その背後には文脈というものがあるし、それはやはり図書館なり古本なりで原典や周辺の情報を把握してから書こうよ、と思うわけです。

その一行を書くために、数年、十数年かかってたりすることもあるし、休日と飛行機代やら新幹線代を使って北海道やら岡山やら、全国の図書館に行って調べたりしているのだから。

もちろん、この本があかんということではありません。
いい本だと思います。

 
管理人  ++.. 2021/03/30(火) 03:40 [679]








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