Title: 中国情報
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■ 日本の製造業、中国移転を加速! 日本の大地震は、日本の製造業企業の中国への移転を加速させている。 日本は中国に対し、主にハイテク製品、電気設備、精密機器などを輸出しているが、地震により石油 化学・電子・自動車部品の供給が激減し、また、交通がストップしたことで、日本の産業は正常に運営 することが難しくなってきている。 これにより発生した供給不足は、中国の関連産業に多大な影響を与えている。 中国移転の実情 日本企業の中国移転がこれまでと違うのは、日本が「機密」だとされてきたコア技術を、部分的に中国 に移転し出していることだ。 日本企業が中国への移転を加速せずにはいられない理由の一つは、日本のメーカーに対する中国の 依存度が高く、地震発生後、主要部品と電子チップなどが大幅に不足したことが挙げられる。 これらの不足をすぐに埋め合わせることは難しく、中国国内の多くのメーカーは現在、代替え品を探し 始めている。 また、中国の一部のメーカーがこれらの不足やニーズに対応すべく、グレードアップを図 っており、日本のメーカーはこれを脅威と感じている。 中国の製造業 中国は2010年、世界の製造業の生産額の19.8%を占めて、世界一の製造業大国となったが、今 後も、中国の製造業は成長し続けると予想される。 中国の税関総署が発表した2010年中日貿易の分析報告によると、昨年、日本からの機械・電気製 品の輸入額は1199億8000万元、日本からの輸入総額の7割近くを占めた。 多くの日系企業が中国で生産や出資を行っているが、大地震は両国の貿易と製造業への投資に大き な影響を与えており、日本企業の対中戦略は、見直しを図らざるを得ない状況にある。 ■ 日本への、中国人観光客と留学生激減! 東日本大震災とそれに伴う大津波や原発放射能漏れ事故が発生した後、多くの在日中国人が続々と 日本から帰国した。 上海の虹橋出入国検査所によると、大震災発生直後の一週間は、在日中国人の帰国ラッシュとなり、 中日路線の各便はかなり混み合ったという。 その翌週以降は、虹橋空港から中国に入国する日本人旅客の数が普段より2割減少し、また中国に 帰国する中国人旅客は震災前の2週間に比べ150%も増加した。 その後も、余震などの影響で、中日路線の各便の旅客数は激減しているという。 3/11から4/11までの間に、虹橋空港を離発着した中日路線各便の旅客数は計4万7千人、うち 日本に向かった中国人は僅か4800人と、震災発生前に比べ30%減少した。 これに対し、中国に戻る中国人旅客は7100人と、震災発生前に比べ50%増加している。 震災発生前の1カ月間に日本を訪れた団体ツアー客は計300人以上に上ったが、震災後の1カ月に は、僅か1団体・10人だけだった。 例年なら、新年度が始まり多くの中国人学生が日本に戻って来る時期だが、震災が発生したことで、 大多数の留学生が安全面を考慮して日本に戻る日を延期しているという。 ■ 中国農産物、日本からの注文が激増! 中国の農産物企業では日本からの受注が急増しており、一部の企業では注文数が前年より約10倍 増加しているという。 日本では津波で多くの田畑が流され、農産物の供給不足が発生。 また、原発 事故による放射性物質漏れのニュースは、日本の農産物への懸念を引き起こした。 中国は日本から最も近い農業大国で、2010年日本は鶏肉の約55%、冷凍野菜・新鮮野菜の44%、 車エビの8%を中国から輸入していた。 今後、中国の対日本輸出量はさらに増加すると見られている。 江蘇省・浙江省・安徽省・山東省などの食品加工工場では、日本からの受注が急増しており、多くの 工場が注文に追い付いていない状態だという。
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