戦争直前に書かれた違星北斗モデルの小説『民族』(山中峯太郎)の中で、主人公「ヰボシ」は、社会のアイヌに対する風当たりに絶望して命を断つ。 山中は戦後、ヰボシを殺したことを悔いて、『民族』を改作した『コタンの娘』を書いた。 作家が亡友を作中で絶望死させた時代は「今」とどう違うのだろう。 『コタンの娘』ではヰボシは希望を失わず、死ぬ事も無く、次世代のアイヌを若葉に例え、未来に希望を持って終わる。 今こそ、山中峯太郎の「失敗作」『民族』を読むことで、当時と今について、わかることもあるのではないか、とも思う。 問題は『民族』は発禁回収くらってるから、入手が困難な事だ。 でも、山中峯太郎の作品は2017年の1月1日に著作権が切れたので、そのうち青空文庫にアップされるかも。
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管理人 ++.. 2017/08/28(月) 00:28 [610] |
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