Title: 【出産報告】40週原因不明での死産後の出産
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2009年5月20日、第一子の男の子を死産しました。原因不明でした。 予定日を過ぎてからのこと、まさか自分の身に起こるなんて。 しばらくは真っ暗闇の中にいるようでした。 体は回復しても心の回復が追いつかない時が、とても辛かったです。
主人との関係もぎくしゃくして、母でもない、妻でもない、存在価値のない私なんていなくなってしまえばいい。そんな風に考えてしまっていました。
そんなころ、あるきっかけがあって、開業している助産師さんと連絡をとりました。 妊婦健診では、その日までの経過を確認することはできるけど、次の検診までの安全を約束するものではないということ。 たとえばSIDSの場合、たばこ等のリスクを排除することはできるけれど、完全に防げるものではないことなど、 お話しするうちに、産まれてから亡くなる子の原因だってわからないことがあるのに、お腹の中で亡くなった子の原因がわからなくても仕方ないのかもしれないと、自分の中で少し納得できる部分が見つかりました。
助産師さんには、心が回復に向かうには最低でも1年かかると言われました。 今すぐに妊娠したとして、最初の子を想って泣いて過ごすことはお腹の子にいい影響を与えるとはいえない、ともいわれました。 産後の体を考えてのことだとは思いますが、遠まわしに、次の妊娠は1年待ちなさい、と言われているようでした。 そのときは、1年がはるか長い期間のように思いましたが、こんな辛いことがあったんだからしょうがないかなあ、という気持ちになった時、今回の妊娠が判明しました。
幸いなことに、助産師さんの言った1年を待たずして、無事出産することができました。 今回の出産は38週で、経産婦ということもあるのでしょう。 自然に陣痛が始まって、本格的な陣痛から4時間での出産でした。 元気な男の子です。 亡くなった長男は主人にそっくりでしたが、次男は主人より私に似ているようです。
間を置かずに妊娠したこともありますが、妊娠中は自分との闘いでした。 できるだけ穏やかに過ごすことを目指していましたが、毎日が恐怖との闘いでした。 この子はきっと大丈夫だろうけど、そんな確約は誰にもできません。 長男を想って泣いて過ごすことも、もちろんありました。 妊娠経過も、決して順調であったわけではありません。 それでも、この子がお腹に来てくれたことに感謝して、一緒に過ごす一日一日を大切にしよう。 それを教えてくれたのは、まぎれもなく亡くなった長男です。 臨月を控えて、予定日がくるのが怖くなり、陣痛促進剤を使いたいと先生にお願いしたこともあります。 どうせNSTをとってもわからなかったのだし、あの日のように心音が聞こえなかったらと思うと怖くて、そう言ってNSTを拒否しようとして、先生に呆れられたりもしました。 でも、その時その時の不安をひとつずつ解消していくことで、ここまで来ることができました。 産院のスタッフも応援してくれて、それがとても励みになりました。
妊娠して無事出産がゴールではなく、その先には、長い育児があります。 それでもお腹の中で我が子とのお別れをした身としては、無事出産することが大きな目標でした。 いまそれを達成することができ、とてもホッとしています。 それと同時に、すべてのことに感謝しています。
あの日があったから、今がある。 我が子とお別れした経験も、暗闇の中にいた辛い日々も、全部自分の糧になっていると感じています。 目には見えないけれど、心で話しかければいつでも長男と繋がっていられる、そう考えています。 もうすぐ迎える1周忌には、無事に産まれた弟を抱いて手を合わせるつもりです。
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