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 北斗帖 

 メルマガの最終原稿を書いていて気づいたのですが、最初の希望社版「コタン」には「私の短歌」とだけあり、「北斗帖」のタイトルは84年版でつけられたものです。

 もちろん、「北斗帖」とは北斗の死後の遺稿の中にあった墨書自選歌集の名前ですが、これは未発見なので、「コタン」の「私の短歌」=墨書自選歌集「北斗帖」というのは、じつは北斗の意図ではなく、84年版編集者による編集なのだということに気づきました。

 つまり、現在青空文庫などで流布している「北斗帖」の他に、墨書自選歌集としての「北斗帖」があり、それはかならずしもコタン版とは一致しないということ。

 もう一つ、「私の短歌」というタイトルは、歌集にではなく、「私の歌はいつも論説の……」という、北斗による自作解題の文章につけられたものである可能性がある(高い?)ということ。

 と、こんなこと書いてる間に、メルマガの原稿をなんとかしなくっちゃ。

 
管理人  ++.. 2009/02/23(月) 03:36 [461]

 
↑の件、わかりにくいので整理すると。

つまり順番として

(1)墨書の「北斗帖」があり(詳細不明)、

(2)希望社版(1930年)コタンに「私の短歌」「俳句」があり、

(3)84年版コタンにおいて、「私の短歌」「俳句」を一つの章とし、その冒頭にはじめて「北斗帖」のタイトルが付される。(ただし、その内容が(1)の墨書版北斗帖と同一である保証はない)。

(4)青空文庫等で公開され、「北斗帖」=『コタン』掲載の歌句集「私の短歌」「短歌」ということになった。

 つまり、現在の「北斗帖」は北斗が「北斗帖」と呼んでいたものと同一ではない可能性が高い。
 現在のものは、84年版の編集者によって便宜上つけられた「北斗帖」(=「私の短歌」「俳句」)が青空文庫で切り分けられ、一人歩きしたものであるといえます。

管理人  ++.. 2009/04/30(木) 18:47 [466]



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