| TOP ページ一覧 |


No.749 への▼返信フォームです。

 ■ 連投失礼します。@
   ++ 直治    

 

遠山ただに深い影となる
静まりかへるもやの大樹
仕事ひとしきり終へたゆふぞら
やり切れぬ鼓動が脈うつてゐる
のんべんだらり冬深うなるばかり
朝の陽眩しく旅へ出ること考へてゐる
金催促の手紙よこして冬陽あたつてゐる
吹きこぼれてしまつた朝の牛乳
足並そろへて麦の穂ゆたか
どこぞか冬香る此処なふるさと
けさの夢うつとり背伸びするさへ
体動かすしかない馬鹿で冬の汗かく
冬が乾燥してゐる朝の傷固くなつてる
やうやく木枯らしが来てなにか倒された
めつきり冬風となつて雑木林と吹かるる
がたつく机に肘ついて昏れる
冬陽ふりかかる柵にて瞬きいくつもする
一日床にゐて惜しい陽が皆去つてしまつた
一枝の花もなくて冬めくばかり
なんべん来てもおんなじことの朝がぐるり
泣くことも厭はず冬のしぐれか
兄妹ともに金のないこと笑ひあつてる
あつい湯が冷めきつてゐる夜ふける
殴ることこらへて母の小言きいてる
さへづる空もなくて小鳥暇してゐる
誰のものとも知れず口笛きいてゐる
みな働きに出て仕舞い一人貸しきつてる

..2017/12/07(木) 14:32 No.749



No.749 への引用返信フォームです。

名前
Mail   URL
文字色
タイトル  
添付  
フォームに保存  プレビュー      削除キー